「寄り添う」とはどういうことだろう──
その問いに向き合うきっかけをくれたのが、“たかさん”という、ある利用者さんとの出会いでした。
この連載『たかさんと私』は、生活支援員としての私の実体験をベースに、創作フィクションとして再構成した物語です。
登場する人物、施設名、出来事などはすべて個人の特定を避けるために変更・創作したものです。
私は生活介護事業所で15年間、生活支援員として働いてきました。さまざまな経験を重ねてきた中でも、“たかさん”との時間は、私自身の介護観を大きく揺さぶる出来事でした。
もともとは、自分の心を整理するためだけに書き始めたこの物語。
けれど書き進めるうちに、「もし誰かがこれを読んで、“たかさん”のことを好きになってくれたら」と思うようになり、フィクションとして公開することを決意しました。
物語の背景には、実体験が確かにあります。
ですがそれは、支援の技術や制度の仕組みを説明するものではありません。
私はこの連載に、”たかさん”という1人の人間の生き方を、できる限りやさしい言葉で残したいと思いました。
本作は、もともと「note」で公開していた連載を、ブログ用に加筆・再構成したものです。
気持ちを少しだけ書き加えているので、note版との違いを読み比べていただくのも楽しいかもしれません。
連載当時は、まだ「フィクション」と明言することへの迷いがありました。
自分の中にある“真実の感情”を物語として描くことに、躊躇いもありました。
けれど今は、「創作として描くことが、誰も傷つけることなく伝える手段にもなる」と考えています。
最後に、あらためてお伝えします。
『たかさんと私』はフィクションです。
でも、そこに込めた思いや願い、”たかさん”という存在が教えてくれたことは、まぎれもなく私自身の実体験です。
▶︎ 次回(第1話)へつづく
ひびおじさんのつぶやき|略して”ひびつぶ”
この物語は、「けん」っていう福祉ブロガーの実体験が元になってるんやに。
いや、まあアレや──ワイとは別人っちゅうことにしといたってな(笑)。
けどな、ワイも読んでて思ったんさ。
「たかさんって、めっちゃええ人やな」って。読み進めたら、きっとあんたも”たかさん”のこと好きになると思うんさ。
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👉️ [めざせ!福祉マスター]
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